原油市況は急落。要因は、欧米中央銀行の利上げに伴うリセッション、さらに中国のコロナ感染再拡大による行動制限実施など需要減退懸念が顕在化。一方、供給はロシアへの制裁強化や、産油国の投資不足、余剰生産能力の低下もあり、OPECプラスの生産量は目標を大きく下回っている。
LPガス市場をみると、不需要期でプロパン需要は低迷、ブタンは石化需要が減退し、景気減速を投影。中東市場は、原油増産で産ガス国の供給は潤沢であったのに対し、中国はコロナ感染拡大の影響が大きく、PDH需要も低調、ブタンはインド需要が振るわず、石化需要もナフサ安で競争力を失い低迷した。米国市場をみると、輸出は堅調、高水準が続いているが、需要は低迷、在庫が積み上がってきた。全米プロパン在庫は28週連続の増加、5週連続で前年同期を上回り、5年平均レンジの中央に戻した。(Source: Energy Intelligence Network, ENEOS GLOBE WeeklyReport)